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見えない部分も考慮に入れて考える

前回の記事に書いたLCAと言う考え方がいかに実社会に役立つかをもう少し詳しく書いてみたいと思います。

・・・と言っても、どう書いたらうまく伝わるか分からないので、例を上げてみることにします。

例えば・・・

もうしばらく前からしばしばニュース等で見かける痛ましい児童虐待について考えてみます。
まず、一番悪いのは虐待した本人であるのは間違いないのですが・・・

LCAの考え方を取り入れてみると・・・

「虐待」と言う結果(環境LCAだと、ある製品が生産されてから破棄されるまでにもたらす環境汚染やその汚染が健康に及ぼす弊害等々・・・)につながる様々な原因(製品の製造には必要なエネルギーや資源が必要だという事)を考慮して後々の虐待を減らすために活用する事・・となるとでもなるのかな?
そうやって様々要因を考えてみると、虐待をしてしまった人自身も実はかつては虐待の被害者であったり、職場でハラスメントにあっっていたり、理不尽な人間関係で精神的に追い詰められていたり、誰も助けてくれないワンオペ育児で疲労困憊状態が長く続いていたり・・・
また、全く別の方向から「虐待」という結果を見ると・・・
加害者になった人は、その人の胎児期にある種の環境汚染物質にさらされた為に、性格形成に影響があったのかもしれません(最近殆ど話題に上らなくなっていますが、環境ホルモンと呼ばれる物質の一部には、その物質に特定の胎児期にさらされた人は、すぐに切れやすくなったりする性格が形成される可能性が示唆されています)。

実際は、も~~~~っと複雑に色々な事柄が影響しあっていると思われますが、これだけでも十分に将来の虐待を減らすヒントや対策の片鱗が見えてくると思います。

と言ったところで・・・
話が重くなったので、一休みに昔撮った写真でも・・・
見えない部分も考慮に入れて考える_c0356379_12292409.jpg
アメリカで撮った写真です。2011年の12月の頭らしいので雪が降る直前の時期ですね。
5大湖から大西洋まで、アメリカの北東部とカナダの間を流れるセント・ローレンス川に面する公園です。
誰もいません・・・
こんだけ広い空間を独り占めです!
山とか視界を遮るものが全くないのが分かると思います。川(これでも池ではなく川です)のこっち側はアメリカでも一番北の果てなので田舎ですが、川向う(川の中に島があるので、直接は見えませんが・・)はカナダでは一番南になるのでそこそこ栄えています。

閑話休題。。。。

LCAの考え方をもう少し身近な事で活用するとするなら・・・

例えば・・・

ある業績のいい運送会社が、新たにトラックを購入して保有するトラック数を今の1.5倍にしようとしているとします(一応、計算を簡単にするために、新しいトラックも同じサイズで、その運搬能力も前からある車と同じとします)。

当然、購入費用が必要になるだけでなく、新たに運転手だって確保しなければ、増えたトラックと同数のトラックが駐車場で眠っていることになり、実際に動いているトラック数や総運搬量は以前と変わらない事になります。
新しいトラックの方が燃費がいい場合、古いトラックの方を予備と考えて眠らせておくとなるでしょうから、燃料費は節約できるでしょう。しかし保管しておくだけでも最低限のメンテナンスは必要だし、車検も通さなければ動かせなくなってしまいます。つまり動かさなくても(お金を生み出さない状態でも)維持するだけで費用は掛かるという事です。
また、増えたトラック数に対して駐車スペースも確保しないとなりませんし、その駐車スペースを整地して作ったりそこに街灯も新たに設置しないといけなくなるかもしれません。

増えたトラックを全て動かすだけの十分な数の運転手を確保できた場合でも、メンテナンスにかかる費用はもっと増えるはずです(動かさないで駐車場に停めておいた場合に比べて・・)。
メンテナンスを自社で行う場合はその人員を増やさないといけなくなるかもしれないし、外注する場合でも外注先が増えた分を扱えるだけの規模でなければなりません。
前より多くの運転手が事業所には通ってくるので、車通勤者用の駐車スペースだって増やさないといけないかもしれないし、会社近辺の道路を通るトラック数が増えれば、近隣住民からの苦情も増えるかもしれません。

さらに、様々な保険料も余計に必要となるでしょうし、増えた運転手に対して新たの福利厚生施設だって必要になるかもしれません。

まあ、まだまだ考えれば余計に必要となる出費はあると思います。

何か・・・まだあんまり身近じゃないですねぇ・・・
でも、だいぶ長くなっちゃってるし・・・

なので休憩その2・・・
見えない部分も考慮に入れて考える_c0356379_12290933.jpg
上の写真と同じ時に撮った写真です。
やっぱりだ~~れもいませんね。
ちなみに、この場所はもう一度行ってみたいと思っている所の一つです。チャンスあるかなぁ・・・?
でもここに行くには日本からだと、
13時間くらい飛行機に乗って、
空港で数時間待って、
ちっさい飛行機(多くの場合プロペラ機)に乗り換えて、
また1時間くらい飛行機に乗って、
そこから車で3時間くらい行かないとつかないんだよね。
こんな田舎の公園に行く公共交通機関なんて勿論ないので、自分で運転するしかないのです(金に糸目をつけなければタクシーって手もあるか!)・・・


閑話休題(part 2)。。。。

今度こそ、もっと身近な例を・・・
もっと簡潔に・・・!
そして、ちょっと違う方向からLCAの考え方を応用する事を考えてみると・・・

引っ越したのでダイニング・テーブルを新しくしようとする場合はどうだろう?

家具屋に行って見てきたら、気に入ったのはちょいとお高かったとします。
そして全くお金に余裕がなければ仕方ないですが、すこ~~しは余裕がある場合なら・・・

ダイニング・テーブルなんてしょっちゅう買うものでもないのに、ほぼ毎日使うものですよね?
僕なら、毎日目にするものは出来るだけ気に入ったものにするようにしています。どんなものでも目にすることによって、きっと微妙な部分でその日の気分にも影響があると思うし、その気分の差はその日一日の様々なパーフォーマンス(仕事だったり、勉強だったり・・・)に影響があると思うし、その小さな毎日の差はきっと時間が経てば大きな差になると思うし・・・
長く使うものなら、次に買い替えるまでにその「積み重なった小さな差」で十分元が取れるような気がするからです。

また、長く使うものは、買う時の金額の差も買い替えるまでの時間を考えると、一日当たりに余計に払う金額ってすごく小さくなると思います。
例えば35000円の差なら、10年使えば一日10円ちょいの差です。一週間に一回スタバのコーヒーのサイズを小さいのにすれば元が取れちゃうくらいです。

もっと単純に・・・
気に入った家具が家にある為に外出する回数が減れば、あっという間に元が取れてしまうでしょう。

このように、単純に目の前の金額だけで比較してしまうと、結局は得しない・・という事も多々あるように思います。
『安物買いの銭失い』とかも、根っこは同じだと思います。


僕はLCAの考え方を身に付ける事って、ここまでつながってくるように思っています。
『いいことずくめ』じゃないでしょうか?
(^▽^)/


by hideyuki-miyazaki | 2019-08-18 14:32 | 色々と思っている事 | Comments(0)

色々と思っている事を・・・


by hideyuki-miyazaki
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